日本の美意識のひとつ「侘び寂(わびさび)」
茶道や和歌・俳諧に使われる言葉で、閑寂(物静か)で趣があり、俗気のない枯淡のさまを言います。
これは藤原俊成が唱え、今に伝わります。
藤原俊成は、百人一首を編纂した藤原定家の父。
烏丸松原の東南角よりほんの少し南にちっちゃなちっちゃな俊成社があります。
この辺りに住まいしていたそうで、俊成町という名前の由来でもあります。
侘び寂を唱えた俊成が、こんな都会の真ん中に、それもホテルの一角に祀られているなんて、ちょっとオモシロイ(笑)
きっと本人も驚いているでしょう。
「世のなかよ道こそなけれ思いいる 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる」
(世の中は辛く悲しいものだ。逃れる道など無い。一途に思いつめて山奥に逃れてみても、悲しげな鹿の声がするだけだなあ。)