狂言の登場人物のひとり山伏。
山岳で修行して超自然的な力を持つとされる山伏は、人々の畏怖の対象でした。
しかし狂言に出てくる山伏は、強欲だけどおっちょこちょい、憎めない、ついつい笑ってしまう人物です。
決まり文句の自己紹介は、
「これは出羽の羽黒山よりいでたる、かけ出の山伏です」
(わしは山形県の羽黒山からやってきた“山伏”っちゅうもんです)
その出羽の羽黒山へ行ってきました。
随神門をくぐると、ピタッと空気が変わり、背筋が伸びます。
山頂まで続く2446段の石段。
杉並木に囲まれ、荘厳な空気の中、黙々と登ります。
ここ羽黒山は「現世利益を叶える現在の山」
しっかりお願いしてきました。