2015-03-19 春雨 「思ひあまりそなたの空をながむれば 霞を分けて春雨ぞ降る」藤原俊成 あなたのことを想い、恋しさに耐えかねてあなたのいるであろう辺りの空を眺めたら、たちこめた霞を分けて春雨が降っている 俊成が唱えた幽玄の世界。 春の歌なのに、色彩を感じず、頬杖ついて物憂げに雨を眺めている様子が漂います。 恋しい人を思うときは、静かな雨が似合いますね。