都からはるばる隅田川までやって来た業平たちは、舟に乗って川を渡ります。
ふと目に映ったのは、赤い足とくちばしをもつ、白い鳥。
京の都では見かけない鳥なので、舟頭さんにきいてみると、「都鳥」だという。
思いもかけず「都」という言葉を耳にした業平たちは、懐かしさがこみ上げ涙を流します。
「名にし負はばいざ言問はん都鳥
わが思ふ人はありやなしやと」
(都鳥という名なら、都のことを知っているだろう、教えておくれ。京都に残してきた私の愛する人は、今でも元気でいるだろうか・・」
この歌にちなみ、言問橋(ことといばし)の名が今に残っています。
近くには、お団子屋さんが。
器には都鳥の絵。