春の情景のひとつ霞と朧。
空気中に細かな水分が漂い、ばっきりと見えない様子を、昔から和歌や俳句の世界では、春には霞、秋には霧と使い分けてきました。
そして春の日中の霞は、夜には朧と名前を変えます。
♪朧月夜♪
菜の花畑に、入日薄れ、
見わたす山の端(は)、霞ふかし。
春風そよふく、空を見れば、
夕月かかりて、にほひ淡し。
里わの火影(ほかげ)も、森の色も、
田中の小路をたどる人も、
蛙(かはづ)のなくねも、かねの音も、
さながらかすめる朧月夜
この歌は、中学入試のときの音楽のテストで歌わなければならず、いつもその時のことをほろ苦く思いだします(^_^;